アカ族について

1.北タイに住む少数民族
日本には日本人が住み多くは大和民族です。
タイ国にはタイ人が住み多くはタイ民族です。
ところが北タイには少数民族も住んでいます。
少数民族にはアカ族、モン族、ラフ族など10種族以上います。
その中のアカ族は百年前から北タイに住み素晴らしい文化と誇りがあります。

 

2.焼畑農業と回遊民族
アカ族は800年前には遠く東北中国に住み焼畑農業で自給自足の生活をしていました。
山を焼き肥料を作り耕作します。
同じ場所に約30年。南下移動する回遊民族です。
数百年南下を繰り返し、今から百年ほど前に北タイに到達しました。

 

3.第二次世界大戦後アカ族はタイ人に
今から70年前に第二次世界大戦が終わり、タイの国を含む東南アジアの国々に国境が出来ました。
北タイに住むアカ族はタイ人となり焼畑農業も移動も禁止されました。
生活手段を奪われ生きる手段として「ケシ」の栽培をしました。
またアカ族はアカ語を使い、タイ語は使えません(これを「識字」と言います)タイ語は学ばなければ使えません。
彼らが住む国境近くには学校がありません。ですからタイ語を使えないのです。識字率ゼロのアカ族の人達が沢山います。

 

4.アカ族は貧困です
険しい山を耕しての陸稲米やトウモロコシ栽培で極低所得です。
普通のタイの農家収入の5分の1ほどです。だから貧困なのです。
少しでも農業収入を上げるため子供が農業を手伝います。それでも平均4、5人の子供を抱え、小学校に通わせることすら困難です。
またタイ政府はアカ族の住む山奥まで学校建設はできません。
 

 

5.母国語タイ語は学ばなければ使えません
アカ族の若者がタイの社会で生きて行くにはタイ語が使えなければ仕事もできません。
幸せにもなれません。だからアカ族の子供たちは学校でタイ語を勉強することが不可欠です。
でも学校のある集落まで20キロ離れています。親から離れ村の子供寮に住み10ヶ月間学校に通います。
お金がかかります。支援者が見つからない子供は今でもいます。

 

6.「麻薬の運び屋」「身を売られる」「エイズのキャリア」の予備軍に
自国の言葉が国民のどのくらい使えるかの割合を「識字率」と言います。
タイ国民は92.8%でありながらアカ族は56.4%です。
15、6歳になってもタイ語が使えない子たちは辛い仕事につきます。
我慢しきれずに「麻薬の運び屋、未成年売春、エイズキャリヤー」等の「悪の道」に手を染める人が今でもいます。
そのいずれも「人類の平和」を阻害しています。
だから彼らが悪いと言うだけで世界は平和になるのでしょうか。

 

7.世界の平和はそれらのない社会
私は一日本人、一ロータリアンとして8年前から単身北タイに身を移し、私財を以てアカ族子供たちに「識字率向上支援」を続けています。
この子たちを「タイ人として恥じない若者にしたい」「子供たちの将来に希望を持って欲しい」の思いからです。
その具体的奉仕行動としてアカ族子供寮「夢の家」「メコーン寮」「若竹寮」「バーン・センスック寮」の子供たちへの識字率向上支援です。
 

 

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